24:名無しNIPPER[saga]
2019/12/16(月) 23:35:50.88 ID:w7wIwWN50
「それにあの家にはもう一人子供がいます。」
「ああ、昼間に父親と付き添っていたあの坊主ですか。」
「あの少年もいざとなればどうなるかわかりませんからねぇ。」
確かに厄介な状況だ。実の子供がいるのに他所の子を誘拐してくる親がこの世に居るのかと疑いたくなるほどだ。
この事件、下手をすれば子供を二人も人質に取られているようなものかもしれない。
あの少女が本当に北条じゅりだった場合、少年の親は誘拐犯になる。
そうなれば少年は目の前で両親が逮捕される瞬間を目撃するのだろう。
それだけでも修羅場だろうが最悪なのは両親が少年にまで危害を加えるような事態が起きた場合だ。
そうなれば事態は最低最悪だ。
冠城は手元にある白ワインの入ったグラスを一気に飲み干した。普段なら味をしっかりと堪能したかったがそうも言っていられない。
とにかく気を引き締めなければならない。昼間のような失態は二度と犯せない。
子供たちの身を守る。それがこの事件における何よりの最優先事項だ。
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