23: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 00:41:07.54 ID:nY0iWbpOO
「まあ100円くらいで買えちゃうからあんま意味ないんだけどね」
「だけどそれが役に立つなんて、先輩さまさまだな」
「それは言えてる。ところで私も気になってたんだけど、その車どうしたの? 亜季さんのマイカー?」
「いえ、その……非常に申し上げにくいのですが……このジープは近くの砂浜で失敬したものです。もちろん近くにはその旨を書いたメモを貼っておりますが……」
亜季は心底申し訳なさそうに話す。
「あの、亜季さんがプロデューサーさん達を迎えに行っている間に私たちでこの辺を散策したんですが、社用車が何台かありましたから返してきても良いかと」
「なんと、左様でしたか肇殿。ではそうするように致しましょう。鍵はお持ちですか?」
「ああ、一応スペアの鍵も持ってるからこれを渡しとくよ」
肇の話を信じるなら足はなんとかなりそうだ。電車が使えない今、人の気配の消えた街東京を生き抜くためには車が必要不可欠だ。人の車を使うのは抵抗があったが社用車なら話は別。所属アイドルの危機を救うためにも使わせてもらおう。
143Res/165.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20