女「私、あなたのことが好きになってしまいました」
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157: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:20:38.47 ID:xdKyTgMJ0
疑問を抱いていた『好き』の根拠が今目の前にある。
そういう表情で作られた像のように同じ顔をしていた彼女が。
僕に対して、感情を表したこと。
158: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:22:37.81 ID:xdKyTgMJ0
女「……どうしても着ないといけませんか?」
男「もちろん強制じゃないけれど……体調が心配だから」
女「……」
159: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:23:30.93 ID:xdKyTgMJ0
男「……」
女「……」
過ぎた間を察して、僕は女さんの肩にコートを掛けた。
160: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:24:57.41 ID:xdKyTgMJ0
男「あ、あのさ女さん」
女「はい」
男「僕、その……」
161: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:25:27.45 ID:xdKyTgMJ0
女「どうしてですか」
顔を手で覆いながら問う。
女「なぜ、見たいのですか」
162: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:27:07.55 ID:xdKyTgMJ0
女「……」
男「……」
誰も邪魔できないほどの森閑。
163: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:27:33.57 ID:xdKyTgMJ0
女「……このような顔は、本当は見せたくありません」
今にも消えてなくなりそうな声を発する。
女「でも、あなたの望みなら」
164: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:28:17.06 ID:xdKyTgMJ0
女「変、ですか」
男「そ、そんなことないよ。むしろ、可愛くて……」
その言葉に反応して、そっぽを向いてしまう。
165: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:29:02.14 ID:xdKyTgMJ0
男「あの、女さん」
女「はい」
男「さっきの、答えなんだけれど」
166: ◆qhZgDsXIyvBi[saga]
2020/01/23(木) 22:29:38.41 ID:xdKyTgMJ0
男「え……」
どうやら、とんでもなくネガティブな想像をしているようだ。
男「ふふっ……ふふふっ」
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