ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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44:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 22:47:29.17 ID:kNKMPaOnO
「ロン! ハーマイオニー! 逃げろ!」
「ハリーはどうするのさ!?」
「一緒に逃げましょう!」
「あいつの狙いは僕らしい!」

影のような何かはハリーに関係した何者かであると、額の傷跡が告げていた。その証拠に。

「ーーーーーーーーッ!!!!」

耳をつんざく絶叫をあげて襲いかかってきた。

「ドラ子も逃げて!」
「嫌です!」
「いいから下がれ!」

ドラ子はまるで、ハリーを庇うかのように。
その得体の知れない影と正面から対峙した。
時間がゆっくりと流れているように感じた。

このままではいけない。
ドラ子が影に呑み込まれてしまう。
立ち上がりたくても出来ない。

まるで焼きごてを押し当てられたかのように、傷跡が痛み、ハリーは頭が割れた気がした。

「ーーーーッ!」

意味をなさない叫び声が喉をつく。
真っ黒な影が、目前へと迫っていた。
万事休すかに思われた、その時。

「エクスペクト・パトローナム」

何者かが呪文を唱え、銀色の雌鹿が現れた。
雌鹿が放つ銀光に怯んだ影は逃げ出した。
入り口の方を見やると、黒いローブが見えた。

「いったい、今のは……?」

頭痛が引いていく。
ようやく、立つことが出来た。
ふらつきながら、トイレから出る。
ハリーの肩を、ドラ子が支えていた。

「血……?」
「相当な深手を負っているようですね」
「追いかけよう」

床に残された血痕は、上の階へと続いていた。


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