ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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42:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 22:42:05.32 ID:kNKMPaOnO
「やばい! 怖い! やばい! 漏れそう! やばい! 漏れた! やばい! お腹痛い! やばい!」

ブォンッ!

「ーーーーーーーーーーーーッ!!!!」

バキバキバキバキバキバキッ!

「うひゃあっ!? 死んじゃう! 死んじゃう!」

股間を濡らしたロンにトロールが迫り来る。
けれどウィーズリー家の末っ子は、悪運だけは強いらしく、奇跡的に棍棒を躱していた。

「マルフォイ! 早くなんとかして!?」
「うっさい! 黙れ! 気が散るでしょ!?」
「無理無理無理! 黙ったら死んじゃう!?」

お前は泳がないと死んでしまうマグロか何かと同じなのかと、あまりに情けないロンにうんざりして、こんな奴でも自分と同じ純血である事実に失望して、ドラ子の純血至上主義が多少緩和されたことは、今はひとまず置いておこう。

今この時、為すべきことは、トロールの頭部に必死にしがみついている主君を救うことだ。

「ウィンガーディアム・レビオーサ!」

善戦虚しく、ついにトロールに捕まったハリーめがけて棍棒を振り上げたまさにその瞬間。
ドラ子は浮遊魔法を放った。対象は、棍棒。

「……?」

今まさにハリーを肉塊に変えようとしていたトロールは、己の手から棍棒が消え失せていることに気づき、よもやその重たい鈍器が、自らの頭上に浮かんでいるとは思いもせずに、キョロキョロ辺りを見渡して間抜けを晒していた。

「落ちろ」

ガンッ!

「ッ!?」

呟き、浮遊魔法を解除してトロールの頭上に棍棒を落とすと、脳震盪を起こした巨体はスローモーションのようにゆっくりと傾ぎ、倒れた。


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