ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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34:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 22:24:25.28 ID:kNKMPaOnO
「要するに嫉妬よ、ハリー」
「ジェラシーってやつさ」

聡明なハーマイオニーはともかく馬鹿なロンにまで呆れられたのがハリーには堪らなかった。

「ちなみにロンは意味わかってるの?」
「僕は魔法界で一番嫉妬深い男だぜ?」
「それなんの自慢にもならない短所よ」

自らの嫉妬深さを誇る愚かなウィーズリーに冷ややかな視線を送りつつ、ハーマイオニーは脱線しかけた話題を強引に元に戻した。

「つまり、ドラ子は嫉妬してるのよ」
「嫉妬って、誰にだい?」
「そりゃあ君にだよ、ハリー。なにせ、ちょっと前までは自分がスネイプの一番のお気に入りだったのに、急に君と先生が仲良くなったもんだから、あのお姫様は拗ねてるってわけさ」

得意げに勘違いも甚だしい見当違いな自説をまくし立てたロンに、まるで信じられないものを見るかのような目をしたハーマイオニーを見て、ハリーはその見解が間違いだと察した。

「ロン。君、間違ってるらしいよ」
「ええ、空前絶後の大間違いよ」
「参ったな。これで僕もハリーと同類か」
「ごめん、ロン。それだけは絶対お断りだ」
「へへっ、そう照れるなよ、ハリー」

魔法史に残る大失態を晒したというのに、何故か誇らしげなロナルド・ウィーズリーに対して完全に見切りをつけたハーマイオニーは、その発言をなかったことにしてハリーに諭した。

「あのね、ハリー、よく聞いて。ドラ子はきっと、最近あなたと急に仲良くなったスネイプ教授に対して、やきもちを焼いているのよ」
「ええっ!? そうだったの!?」
「嘘だろ……信じられない」

ロンが呟いた嘘だろという台詞に対して、それはこっちの台詞だとハーマイオニーは思った。


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