1:名無しNIPPER
2019/12/04(水) 01:51:46.63 ID:cbVm5nRRO
涙はもう少しだけ我慢しようと思った。
クリスマスの街は、まるで楽しそうに明るく照らされていた。
全く……。
それは私に段々と近づいてくる。
吐く息は白かった。
「…………」
浮かれた騒音。賑わう雑多。そして煩い足音。
耳を塞いでいたって聞こえてしまう。
(もうお終いなんだ、全部)
ーーはっ
私は苛立って、とうとう言ってしまったのだ。
にやけ顔のあなたに。
他の子のプロデュースもあるからとか言って、鼻の下を伸ばしているあなたに。
「手短に……はい。
いらいらするんですよ。
ずるい。狡猾というのか、いや。
気持ち悪いですね。
にやにやして、私を馬鹿にしてるんです?
心底、軽蔑します。
のらくくらり、今でやって来たつもりでしょうが。
クズ、とここで改めて言わせていただきます。
やっと言えました。ええ言えました。
ぎこちない私を演じるのもいい加減疲れました。
まぁ、なので、もう私に話し掛けないで下さい。
クリスマスが終わるまでにはこの事務所を辞めます。
早い方がいいでしょう、こういう事を言うのは」
止められなかった。つい、言ってしまった。
目の前が真っ暗になった気がした。
いつも、あの日だってそうだ。
いつもあなたが悪い。
思わせぶりな態度はもういらない。
他の子とのお仕事はもうとっくに終わっているはずなのに。
これでお終い。
さようなら私の小さな恋心。
雪が、降り始めた。
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2:名無しNIPPER
2019/12/04(水) 01:53:53.39 ID:cbVm5nRRO
上からも下からも読める風なやつ
3:名無しNIPPER[sage]
2019/12/07(土) 02:20:26.92 ID:B0B/6FTTO
おつ
まさか1レスで終わってるとは思わなくてびっくらこいた
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