博士「どんな本が読みたいんだい?」ホムンクルス「恋愛……小説が読みたいです」
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12:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/01(日) 23:39:51.22 ID:H1GMKT+vO
「私は博士に感謝しています」

感謝などして欲しくなかった。泣けてくる。

「博士は最後まで私の世話をしてくれました」
「そんなの……当たり前だろう」
「それは何故ですか?」
「愛しているからだ」

妻を娘を、その血を引く娘達を、愛していた。

「だから、寝たきりの私のお世話を?」
「ああ、当然だ」
「ならば、娘達と同じではありませんか」
「それはどういう意味だ?」
「だから、オムツを替えたり……」

言われて気づく。たしかにその通りであると。

「あの子達はずっと私達を見てたんですね」
「いやしかしだな、それとこれとは話が……」
「同じですよ」
「1番……」
「博士が私のオムツを交換するのと、同じ」

そうなのだろうか。そうなのかもしれない。

「たしかに、そうかもな……」
「ふふっ。そんな博士を、私は愛しています」

それが最初の1番が博士に遺した遺言であった。


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