博士「どんな本が読みたいんだい?」ホムンクルス「恋愛……小説が読みたいです」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/01(日) 23:38:41.41 ID:H1GMKT+vO
「本当は君も不老不死にする予定だった」
「そうだったのですか?」
「だけど、やめたよ」

博士が過ごした時間は、幸せではなかった。
それを妻や娘に強いることは出来ない。
だから博士は、人工生命を有限なものとした。

「君はもっと長く生き続けたかったかい?」
「いえ……もう充分です」

穏やかにそう口にする1番が羨ましかった。
亡き妻や娘に、もう一度会いたいが故に。
未練に駆られて禁忌を犯した自分を呪った。

「博士」
「なんだい、1番」
「博士は素晴らしい人です」
「そんなことはないさ……」
「博士はとても偉いお方です」
「違う……私は、罪深い人間だ」

まるで懺悔するように1番の手を握ると。

「博士は生命を作られました」
「ああ……そうだ、私は生命を生み出した」
「博士は私達姉妹に生命をくださいました」
「ああ……君達姉妹は、私の自慢の娘だ」

自らの業を悔やみながら結果は誇らしかった。


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