白雪千夜「足りすぎている」
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283:名無しNIPPER[saga]
2019/11/24(日) 01:53:38.65 ID:Hn+oLRjQ0
 振り返ると、アイツがタオルと給水を持って私の後ろに立っていた。

「お疲れ様でした」


 まったく――コイツときたら、こんな時でも定規だな。

 だが、やはり感謝をしなくてはならないのは、コイツも一緒だ。
 この世界を見せてくれたおかげで、私は失った心を取り戻すことができた。

 プロデューサーとしての、コイツがいてくれたおかげで。

「ありがとうございます、プロデューサー」
「えっ?」

 むっ――私は、何か変なことを言ったか?

「プロデューサー……ですか?」

 定規が妙なことを私に聞き返すと、お嬢様がプッと吹き出した。
 凛さんもアーニャも、ここぞとばかりにニヤニヤ顔で私を囃し立てる。



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