白雪千夜「足りすぎている」
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217:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 21:10:49.70 ID:1/ZkFkMM0
 誰かと思ったら、文香さんだった。
 ソファーに佇み、紅茶のカップを両手で持って優美に微笑んでいる。

「先日、誤ってレッスンを拝見したことがありましたが……トレーナーの玲音さんと、とても楽しそうに勤しんでおられました。
 私に気がつくと、お二人とも気軽に中にお招きいただくどころか、出来を見て欲しいと、ちとせさんのダンスを見せてもくださり…」
「ちょ、ちょっとちょっと!
 ふーみんサラッと何言ってんの、めっちゃオイシイ思いしてんじゃん一人で!!」

 未央さんのツッコミはもっともだった。皆が一斉に身を寄せる。

「す、すみません……ですが、ダンスはその……私のような若輩者が、軽々しく評して良いものとは思えませんが、その…」
「いーから言って!」
「は、はい!
 えぇと……すごく、素敵でした。私には、玲音さんとの違いが、分からないくらい……それに、気力も充実されていて、とても楽しみかと」


「チヨ、聞きましたか?」
「はい」

 良かった――無事にあの人は、万全の状態でステージに臨むのだ。
 それが何よりも嬉しいし、ありがたい。



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