201:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 18:42:01.35 ID:1/ZkFkMM0
――それが正しい記憶なのかは、分からない。
一度は捨てて忘れ去ったものの真贋を見定めるのに、5年という歳月は私には長すぎた。
だけど――。
「お父さん……お母さん……」
ひょっとして、ずっと見ていたの?
私はずっと、無視してきたのに――。
頬を伝うものが、どこから来るものなのか分からない。
呆けて見上げるしか無い私をまるで呆れて笑うかのように、空は次から次へ、真っ白な雪を落とし続ける。
「たった一度、遊んだだけの……見知らぬ女の子のために、私が白雪の性を守ったと……?」
私はかぶりを振った。
「非合理的です……でも、当時の私は、子供でしたから……」
「346プロで出会った時から……アーニャはずっと、待っていました」
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