白雪千夜「足りすぎている」
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174:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 17:08:23.56 ID:1/ZkFkMM0
 すっかり見慣れた門が自動で開き、ゆったりと開けた車寄せにコイツの運転する車が滑らかに吸い込まれていく。

「今日はどうか、黒埼さんのお話に、耳を傾けてあげてください」


 ――お嬢様の仰ることを無碍にしたことなど無い。

 いつだって私は、あの人の言うことを聞いてきた。
 だから私はアイドルをやっている。

 だが――コイツが今言った事に、堂々と反論する気になれないのはなぜだろう。


 車を降り、アーニャさんと並んで玄関ドアに向かうと、扉が開き、中からお嬢様とおじさまが和やかに出迎えた。



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