121:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 14:04:12.83 ID:1/ZkFkMM0
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アーニャさんと凛さんの『プロジェクトクローネ』への配属は、シンデレラプロジェクトからの脱退を前提とするものでは無かった。
当人の意向を個別に聞き、希望があれば兼任という形で所属することも可能らしい。
しかし、いくら強制でないとはいえ、常務が提唱するプロジェクトへの配属を断るという選択は、実質的に不可能であろうというのが、アイツの見解だった。
それについては、私も否定はしない。
元々、そういうしがらみを避けたくて、契約時はアイツに雇用形態を確認したものだった。
今となっては、結果的に隷属する形になってきているが、そんな事はどうでもいい。
私が問題とすべきは、当然に別の所にあった。
「あ、千夜ちゃん!」
レッスン室を飛び出し、医務室への廊下をひた走る。
また、お嬢様が倒れたらしい。
頻度で言えば、この程度はよくある事――。
だが、これは決して看過できる事ではない。
息が整うのも待たず、ほとんど衝突せんとする勢いそのままに、私はそのドアを開けた。
「お嬢様!」
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