ジュン「……ドールにだって穴はあるんだよな」真紅「!?」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/11(月) 23:41:26.81 ID:RRoRCbC4O
「……ドールにだって穴はあるんだよな」
「!?」

何気なく呟くと、真紅はスカートを押さえた。

「ジュン! あなた何を言っているの!?」
「別に。僕はただありのままを述べただけだ」

ドールにも穴はある。
それは間違いない。
天才人形師が手を抜くとは思えない。
故に必ず、真紅にも穴はある。

「なあ、ちょっと見せてくれないか?」
「み、見せるわけないでしょう!?」

おや、真紅の顔が真っ赤だ。
そこで気づく、彼女は勘違いをしていると。
ならば、まずは誤解を解くことにしよう。

「とりあえず、落ち着けって」
「お、落ち着いてなんかいられないのだわ!」
「ほら、抱っこしてやるから」
「さ、触らないで! 穢らわしい!」

ヒュンヒュンとトレードマークの金髪ツインテを振り乱して威嚇と牽制をしてくる真紅。
だが甘い。伊達に長い付き合いではないのだ。
たまにはマスターらしい振る舞いを見せよう。

「真紅」
「な、なによ……」
「おいで」
「……嫌」
「お前は僕のお人形だろう?」
「そ、それはそうだけど……」
「僕はお前が傍に居ないと寂しい」
「ジュン……」
「大丈夫。何もしないから。ほら、早く」
「わ、わかったのだわ……優しく抱きなさい」

チョロい。なんかムカついてきた。
チョロすぎて馬鹿にしてんのかと思った。
とはいえ、真紅がチョロいのはいつものことなので、気にせず彼女を抱っこして尻を撫でた。


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