タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part7
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24:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/29(金) 09:45:14.54 ID:kHPj3Otx0
前スレ>>966「初めての夜」

「お前、初めてじゃないだろ」少年は少女の胴に両腕を回したまま言った。
「どうして?」少女は誘うような甘い声で訊いた。「どこが違うっていうの」

「いやに手馴れているんだよ、どうして初めて同士がこんなにうまく実行できるんだ。反応も喜ばせようとしてるのが自然な形で織り込まれているし」
「だったら君もそうじゃない? スムーズに本命に入りすぎ。準備もすごく上手だった」
「何を、俺のことまで疑うか。今浮上した疑惑はお前のことだ。俺じゃない」
「あれ? 答えたくない理由でもあるのかな? んふふ、君も初めてだから緊張する、って言ってたよね。あっれれー、おかしいなあ」
ケタケタと笑いながら少女は言った。先ほどと同じ態勢のまま少年は言い返せずに並行しながら彼女を睥睨し、少女は流し目で彼の強い律動を誘っている。

「うるさいなあ、アバズレ」
「強がっちゃ弱く見えるゾ、チェリーボーイ」

小馬鹿にしたように彼女は莞爾した。

この一瞬を切り取った写真は、平穏な日常の温かい一コマになるはずだったろう。

しかし間の悪いことに、彼女はあえて事実を外したこと、つまり彼の主張を認める旨を口にした。
つまりは彼をからかって自身の下に据えたのである。

「いい加減にしろ、もともとお前のは伸びて緩かったんだ、おかしいと思ったんだよ!」
彼は激しく罵って彼女を撃った。その後彼女の核に重大な一撃を加えたという。


>>976「さよならエデン」

腹が減った、一枚の穴だらけの襤褸を着た二人の男女が荒漠な草原の真ん中に一本の木を見つけた。そこには真っ赤な実が二つなっている。
太陽のような、狂気的に鮮やかな赤だ。

「果物があるな」
「あるね、それもすごくおいしそうに熟れている」
「どうする? 腹が減ってしょうがないんだ、俺たちは。あれを食べなきゃまたひもじい思いをして歩かなきゃいけなくなる」
「でもあの変な天の声はこう言ってた。気になる赤い実は食べてはならぬ。それはお前たちを縛ってしまう悪魔の実だ。お前たちには永続する罰を受けてもらわねばならなくなる」
「だがそういったところでだね、食べなきゃ死んでしまうんだよ。あれを手に取るしかもう生きる術は」

彼女は考える仕草をした。右腋に抱えられた左腕に、破れた襤褸からこぼれた乳房が乗る。外性器は両者ともにまだ残る襤褸が隠してくれていた。
「罰は怖いね。でも、この感情はどういったことだろう……」

ぐう、と鳴ったのに二人が気づいたのはそれが響いてから数秒経ってからだった。
「何だ今のは」
「訊かれても困る。私だってわかんない」
二人して見つめあい、首をひねった。

さあ、どうするか、その話題に戻った時には、二人の両手にはその身の残骸の芯が握られていた。
「あれ、いつの間に」
「おかしいな、手に取った覚えもないよね」
「どうして食べてしまったのだろう」
「気づいたけど、空腹が紛れてるよ。厭なゴロゴロ具合がなくなってる」
「ああ、そうだな。しかしこの格好はひどいな。誘っているようなもんじゃないか」
「そうしてもいいのよ」

敏感なところに触手を伸ばしあって堪能すると、彼らには翌日への憂鬱が肩に積もった。


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