【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―7―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga]
2019/12/24(火) 20:04:00.52 ID:vF+jj9uO0
「駄目じゃないですか、今日の主役が何も言わずに外に出たりしたら。皆さん、探していましたよ」
「今日はピエリの誕生日で、ピエリが主役なの! だから問題ないはずなのよ」
「いいえ、何をしてもいいってわけじゃありませんよ。むしろ、準備してくれている皆さんを心配させたらだめです」
「ぶーっ、リリスは堅物なの」
「堅物で結構ですよ。ああ、頭にいっぱい雪が乗ってるじゃないですか」
さっきまで怒っていたのに、すぐにリリスはピエリを心配してくれる。ピエリの頭に乗った雪を優しく払ってくれて、それがとっても心地よくて嬉しくもあった。
出会ったあの日から、リリスはピエリのことを怖がったりしなかった。
一緒に星界を歩いてくれたし、外への買い出しの手伝いなどもしてくれた。
何より、間違ってることをピエリがしようとすると、止めようとしてくれて、だけどそれが原因で喧嘩になったりもした。でも、リリスはピエリを止めることをやめなかった。
ある日、本当に大喧嘩に発展したことがある。その喧嘩はピエリが勝ったけど、リリスはずっとピエリが間違ってるから止めるって言ってて、どうして止めるのって聞いた。
そしたら、『友達が間違ったことをしようとしているのに止められないのは、相手の事を怖がっているからです。私はピエリさんことを怖がったりしないって言ったじゃないですか。だから止めるんです』って言った。
そう言ってくれたことと、そういう思いを無視してわがままに振舞ってたことが情けなくなっていっぱい泣いた。そんなピエリのことをリリスは優しく撫でてくれて、そこに叱ったあとに優しくしてくれたお母さんを思い出せた。
ピエリの中に残ってるお母さんの記憶をリリスはいっぱい掘り起こしてくれる。何より、今も隣にいてくれることがとてもうれしく感じるくらいに、ピエリはリリスの事が好きだった。
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