797: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2023/03/01(水) 00:26:11.63 ID:fFXJOFQl0
「おやおや、ドラマの撮影現場かいここは」
男「!?」ガバッ
突然降ってきた女性の声に跳ね起きる。
相変わらず広さのわりに人の気配のない施設で、てっきり自分以外の人間はいないものと思っていた。
顔を上げるとそこには、
男「…えっと、初めまして」
「初めまして。君もコーヒーはいるかい?」
腰まで伸びた長い髪、手にはどうやらコーヒー入りらしい白いカップを持ち、そして何より、
黒い。黒い、白衣?いやそれはもう白衣ではないが材質やデザインはどう考えても黒く塗りつぶした白衣だ。そんなものあるのか?
身長は俺と同じくらいだろうか。女性としては背の高いほうに見える。
年齢は、年上なのは間違いないがどうだろうか。30代と言うには妙に貫禄があるが40代と言うには若く見える。
僅かに茶色の混ざった長い黒髪と黒衣の組み合わせでとにかく黒い。
教授「私は教授というものだ。君もそう呼ぶといい。先輩でもいいぞ」
男「ど、どうも。俺は」
教授「あぁ君はいい。十二分に知っている」
男「そう、ですか」
教授「ブラックでいいか?」
男「え?あ、はい」
教授「そうか」
俺が返答するとカップを机に置き何処かに行ってしまった。
何なんだあの人。ここの研究者、でいいんだよな?
そういやこの施設に関する情報一切貰ってないな俺。
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