758: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2022/12/03(土) 02:30:10.18 ID:WbElbDnF0
男『海が怖いか?』
訓練終わりの緋色にそう聞いてみた。
緋色『怖くはないわ。そりゃ、夜の海はちょっと怖いけど、それだけよ』
確かに航行訓練自体を嫌がったりはしなかった。だから余計に分からない。
明石に頼んでいた様々な種類の単装砲、連装砲レプリカでの練習も特に変わらなく続けていた。
それでも彼女は一向に変わらなかった。
変わらないだけならまだいいかもしれない。
何時アレが起きるかわからない。
自分では何もできない現状が歯がゆくて仕方なかった。
緋色『ごめんなさい』
男『どうした急に』
緋色『私、その、落ちこぼれでしょう?』
男『うーん、そうだな』
緋色『はっきり言われた!?』
男『事実だしな』
緋色『うぅ…』
男『でも謝る事じゃない。皆が皆優秀ってことはないんだ。やる気があるなら手は貸すよ」
緋色『本当?』
男『本当だよ。緋色は頑張ってるじゃないか』
緋色『えぇ、そうね。頑張ってる。頑張ってるわ』
そうだ。緋色は積極的に訓練をしている。本人の意思の問題とは思えない。
なら一体何が原因なんだろうか。
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