651: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2022/03/21(月) 05:16:43.48 ID:0Hx+2bE/0
叢雲「そうね」
トラウマ、PTSD、etc…
艦娘はその船の当時の記録あっての存在だ。
船の辿った経緯は千差万別だが基本的に戦争の、兵器の歴史だ。
勝利や敗北に関わらずそこには悲惨で残酷な部分が必ずある。
そういったものを記憶として明確に覚えているかは個体差があるが、それが原因で特定の艤装、艦種、海域、天候、時間等にトラウマを持つ艦娘は少なくない。
叢雲「嵐や雷、夜なんかにトラウマを持つ娘は何人かいるわ。そういったものに恐怖を覚えるという感覚も分かる。でも私達は艦娘よ。恐いからといって立ち竦むような事はないわ」
男「皆折り合いはつけてるってことか」
叢雲「存在からしてヒトよりも精神的にタフだとは思うわ。あるいは鈍いのか。それに結局のところこの身体で体験したものではないもの。どこか他人事な部分があるのは否めないわ」
男「だとするとやはり」
叢雲「えぇ、緋色のその反応は異常よ」
異常。予想はしていたがこう断言されてしまうと不安が増す。
男「まだ艦娘として完全に覚醒していないから耐性がない、というのはどうだ」
叢雲「前例がないから断言はできないけれど可能性としてはそれくらいしか思い当らないわね」
男「その方面で探るしかないか。気は進まないが」
叢雲「パンドラの箱を開けないって選択肢はないの?」
男「箱じゃなくて卵の殻だよ。割らなくちゃ、生まれてこられないだろ」
叢雲「かもしれないわね。なんにせよ明日までこの天気は続くわ。緋色の事、頼んだわよ」
男「もちろんだよ」
叢雲「じゃ、私もそろそろ戻るわ」
男「ありがとう」
叢雲「これも仕事よ」
821Res/614.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20