648: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2022/03/21(月) 05:13:53.45 ID:0Hx+2bE/0
「ちょっと!いるの?」コンコン
男『叢雲か』
緋色の事ですっかり忘れていたが停電あったんだよな。心配で様子を見に来たのだろうか。
男『すまん、少し出てくる』
緋色『待って!』
男『?』
緋色『い、言わないで、よね?』
男『あー』
言わない、という選択肢はない。仕事的にも緋色のためにもだ。
だが
男『もちろんだよ』
心苦しいがここは嘘をつくほかない。
男『悪い、遅れた』ガチャ
叢雲『あら、そっちだったの』
嵐のせいで分からなかったが叢雲は俺の部屋をノックしていたようだ。まあそりゃそうか。
叢雲『てことは端末はこっちの部屋に置きっぱなしで携帯していないってところかしら?』
男『端末?あ!もしかして連絡あったのか…?』
叢雲『当たり前でしょ!こういう時に電波飛ばす施設さえ残っていれば連絡取れるのが強みなんだから』
男『申し訳ない。本当に…』
叢雲『で、お姫様は無事なわけ?』
男『あー、うん。何事もなかったよ』
言葉ではそう言いつつ手で俺の部屋を指さす。
叢雲『あらそ、重畳ね。とりあえず端末確認してもらうわよ』
本当に察しがいいし、行動が早い。秋雲ならここで余計な一言を挟むところだ。
そういえば秋雲大丈夫かな。
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