467: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2020/10/25(日) 05:07:00.38 ID:vgJpznfL0
『本当なの!?』
叢雲『…あら』
『あ、叢雲』
それはあまりにも意外な光景だった。
いつも通りのふわふわとした様子でこちらを向く瑞鳳と、深刻な顔をして声を荒らげる加賀がいた。
加賀『ッ!…ごめんなさい、少し冷静ではありませんでした』
瑞鳳『それはいいけど、どうする?』
加賀『詳しくは後で聞くわ。それで叢雲、何か用かしら』
叢雲『用はあったんだけれどね。悪いけど優先順位が変わったわ。何かあったの?』
加賀はあまり感情を表に出さない、ということは無い。むしろめちゃくちゃ表に出る。顔には出ないけど。
だからこそ意外だった。
MVPを取って涼しい顔でステップを踏んでしまっている時も、ミスをして何食わぬ顔をしながら箸を動かす手が止まっている時も、仲間を傷つけられて澄まし顔で手にした弓をへし折らんばかりに握りしめている時も、
声を荒らげるなんてことは殆どなかった。
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