176: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2020/02/05(水) 03:46:38.90 ID:qK3o3GJF0
男「"仮名"か。まあ、そうだな。そうする他にないでしょう」
"名前"。この話について彼はいつも言い淀む。
「本当の名前を探すのが目的なのだからその前に名前をつけるとややこしい問題が起こる」と言いあの娘を名前で呼ぶなとそう続けた。
それはきっと本当だろうし本音なんだと思うけれど、それ以外に何か、それ以上に何かを隠しているように思えて仕方がない。
提督「今あの娘の渾名って何があったっけ」
叢雲「ええっと、眠り姫、赤頭巾、座敷童子、さくら、撫子、赤子、後なんだったかしら」
提督「この中だったら何がいいですかね?専門家としては」
軽いジョークのつもりで聞いてみる。しかし
男「それはあなたの役割ですよ。俺じゃない」
酷く真剣な顔で返される。
こちらに対して何か隠し事があるのはまあ上層部に関わる人間である以上当たり前だろうと思えるけれど、それにしたってもう少し心を開いて欲しいものだ。
叢雲も叢雲で彼には警戒しろと再三言ってくるし。
再び叢雲を見る。
コーヒーがもう殆どない。
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