12:伊丹 [sage]
2019/10/26(土) 00:04:40.33 ID:SXeAMA+D0
ひとしきりはしゃいで会話が途切れた頃合いに、
アタシは麗花さんに伝える。
「……麗花さん!
今日は、ありがと!
クルマも出してくれてさーー!!!
アタシのワガママに付き合わせちゃってさーー!!」
「………」
それを聞いた麗花さんは少し考えるような間をおいて、
アタシにさらにピタッと体を密着させる。
アタシの耳に触れる寸前まで麗花さんは唇を近づける。
麗花さんの、息遣い、すごい聞こえる。
ちょっと、ドキドキ、するかな?
今までの大きな声ではなく、囁くように
でもよく通る声でアタシに問いかける。
「ねえ、のり子ちゃん。やっぱり…寂しい?」
短い問いかけにアタシは、えっ?と少し混乱する。
少し遅れて、それがクラウザー号のことだと理解が追いつく。
後ろの様子をミラーで伺うけど、麗花さんは顔が見えない角度にいる。
アタシは意識を前に戻して、ゆっくり、 問いかけに答える。
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