【アイマス】真「目を閉じて見るハッピーエンド」
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53:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 21:24:40.68 ID:9QDdaMIOO
ある日の早朝、洗面台で顔を洗いながらボクは思い悩んでいた。
仲を深めるために試行錯誤してみても雪歩の堅牢な心の扉はビクともしない。
正攻法じゃダメなんだ。そんなやり方には雪歩は慣れきってるに違いない。何か別方向からのアプローチを考えないと……
54:名無しNIPPER[sage]
2019/10/25(金) 21:34:15.04 ID:SiYtv9M4O
見てるよ
はよ
55:名無しNIPPER[sage]
2019/10/25(金) 21:59:33.47 ID:9QDdaMIOO
ありがとう。
しばらくの間切れ切れの投稿になりそう。
56:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 22:02:37.45 ID:9QDdaMIOO
シングル発売記念のサイン会の後に、その機会は訪れた。
「今日はこのまま2人を家まで送るよ」と言うプロデューサーの言葉に甘え、ボクと雪歩は社用車の後部座席で揺られていた。
57:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 22:06:40.31 ID:9QDdaMIOO
雪歩の家の近くで車が停められる。
別れの挨拶をして車を降りる雪歩に合わせてボクも口を開く。
58:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 22:09:18.95 ID:9QDdaMIOO
雪歩に視線を向けると目が合った。けれど、何かを言おうとして口を開いては閉じてを繰り返している。
黒い仮面越しにも戸惑いの感情が伝わってきた。
ボクの嘘に対してなんと言っていいかわからないのだろう。仕方なくボクの方から次の行動を促してあげる。
59:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 22:52:18.00 ID:4vKpCyue0
雪歩はボクの嘘には触れず、本当に友達が遊びに来たかのように振る舞った。
雪歩の部屋に案内され、しばらく雑談を交わす。
整理整頓の行き届いた部屋だ。あまりにも想像通り過ぎて面白味がない。
60:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 22:53:52.32 ID:4vKpCyue0
赤ん坊や幼児の頃の雪歩は……無邪気に笑っている。
小学生の頃……現在のような大人しい性格は既にこの頃から形成されていたらしい。どの写真にも慎ましく映っているけれど、その表情にはまだ作為的なものは感じられない。
61:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 22:56:14.46 ID:4vKpCyue0
「アルバム見てても思ったんだけどさぁ、雪歩って笑顔作るの下手だよね」
「…………」
62:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 23:00:52.88 ID:4vKpCyue0
「ほら、こんな風に笑うんだよ」と、ボクも自信のある作り笑顔を見せる。
何かを躊躇うように考え込んだ後、雪歩はいつもより低いトーンで言葉を発した。
63:名無しNIPPER[saga]
2019/10/25(金) 23:06:14.56 ID:4vKpCyue0
「あのね、いくつか質問してもいい?」
「構わないよ」と、ボクは余裕のある振りをする。
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