334: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2020/02/03(月) 03:28:39.13 ID:L/MaCyf+0
ーーー翌日 村ーーー
村民「村長!村長!いらっしゃいますか!?」
村長「なんじゃ騒々しいの。せめてノックの一つくらいしたらどうじゃ」
村民「す、すみません……いえ!それどころではないのです!」
村民「昨日、村の男が一人、女様の家を見かけたそうなのですが──」
村長「なに?勝手に女の家に近付いたと申すか!」
村民「はい。ですがその責を咎めるより早く、我らに信じられないことを!」
村長「言うてみよ」
村民「男が言うには、その、女様の家に…」
村民「獣のような異形が居た、と。それに産まれたばかりの赤子も」
村長「……ホラを吹かれたのだろう」
村民「男はただならぬ様相でした。瞳孔は開き、額には脂汗が浮き、とても嘘をついているようには…」
村長「………」
村長(…あの子に限って、そのようなことなど…)
村民「村長、如何致しましょう…」
村長「むぅ……」
村長(………)
村長「わしが見てこよう」
ーーーーーーー
女「いい?これが緑色。これが青色」
赤子「……」ジッ
女「こっちが黄色で…赤色」
赤子「かぁ」
女「ん?赤が好き?」
赤子「…かぁ」カオペタペタ
女「なによ、ふふ」
女「どう?綺麗なものよね。色というのはね、今教えたものだけじゃないの。他にもたくさん、混ざって組み合わさって私達の世界を飾り付けてくれてる」
女「紅葉の季節が来たら、お父さんと一緒に見に行こうね」
赤子「……」
女「…お父さん、今日は少し遅いね」ナデナデ
女「お天気が曇ってるせいで元気が出てないのかもね?」ナデナデ
赤子「……」
女「あの人に限ってそんなことあり得ないでしょうけど」フフッ
...ザッザッザッ
女「…!噂をすれば」
コンコン
女(?扉を叩いてる…?)
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