少年「アヤカシノート」
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322: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2020/02/03(月) 03:13:06.08 ID:L/MaCyf+0
ーーー女の家ーーー

ケモノ(万が一を考えてはいたが…)

ケモノ「本当にお前一人なのだな」

女「えぇ。先程申し上げた通りです」

ケモノ「何故このような場所で暮らしている?」

女「…私の村は、ここを下った小さな集落なのですが、残念なことに村民との反りが合わず半ば飛び出すようにここへ来ていました」

ケモノ「…咎人か?」

女「いえ、そうではありません」

女「彼らは些か、粗暴過ぎるのです。あなたのその怪我もきっと……」

女「…申し訳ありません。同じ村の者でありながら、私にはどうすることも出来ず…」

ケモノ「……お前が頭を下げる必要はなかろう」

女「……」

女「ここには、滅多なことで人が訪ねてくることはありません。私がそう言い含めておりますから」

女「罪滅ぼし…とは虫がいいかもしれませんが、どうか気持ちを休めて頂けないでしょうか?」

ケモノ「………」

ケモノ「…その手」

ケモノ「先の、血が付いている。…洗い落としてくるといい」

女「お優しいのですね」

ケモノ「その言葉、そのまま返してやろう」

女「……」

ケモノ「……」

女「…ふふ」

ケモノ「フッ…」





『憐みが無かったと言ったら嘘になるでしょう。ですが、そう……この方の鮮やかな碧い瞳が、私を突き動かしたのです。』







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