263: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2020/01/14(火) 03:21:28.25 ID:hBUPAlst0
ーーー夜 少年の自室ーーー
少年「………」
仔猫「………」
少年(猫又娘さん、猫の姿でいるのはいつも通りだけど、こっちに背中を向けてる)
少年(帰ってきてからずっとこの調子だ)
少年「……」
少年「……ねぇ」
仔猫「……」
少年「…夕方のさ、ごめんよ。猫又娘さんの気持ちも考えずに…」
少年「僕も本気でこの町を見捨てようなんて思ってるんじゃなくて……」
少年「…いや、見捨てたくなんかない。ここにあるのは家族とか大切な人もそうだけど、かけがえのない思い出もたくさんあるから」
ーーーーー
少女「──友達になってくれませんか?」
ーーーーー
仔猫「……」
仔猫「………」
ドロン
猫又娘「………」
猫又娘「…私の方こそ、過剰に反応しちゃった」
猫又娘「あんな風に言うつもりは、なかったんよ」
少年「うん」
少年(……)
少年「…僕、猫又娘さんのこと好きだよ」
猫又娘「………え!?」
猫又娘「それはっ…んん!?」
少年「"人"として尊敬してるってことだよ」クスッ
猫又娘「……からかったなー?」
少年「からかい半分、真面目半分かなぁ」
少年「尊敬してるのは本当だからさ」
少年「どんな時でも明るくて眩しくて…みんなを元気付けようとしてくれて」
少年「それってすごく格好いいよ。僕みたいな人間には真似出来ないから……憧れるんだ」
猫又娘「ど、どしたの。そんなに褒めても何も……」
少年「つまりだ」
少年「僕はきみを信じる」
猫又娘「……」
少年「猫又娘さんには何度も勇気をもらってる。だからもう弱音は吐かないよ」
少年「僕たちの手で、絶対この町を取り戻そう」
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