少年「アヤカシノート」
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155: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/10/28(月) 02:17:54.77 ID:OOuoymdI0



老婆「ほれ、この本だったはずだよ」スッ

二つ編み「……表紙、何も書いてないよ?」

老婆「古い伝記みたいなものだからねぇ。売り物としても置けないさね」ホホ

二つ編み「……」パラ...

包帯少女「……」ノゾキコミ



『妖禍子。それは古来よりこの南町に語り継がれる異形の存在。その由来や行動目的など、彼らについて判明していることは非常に少ない。しかし唯一はっきりしているのは、彼らの存在は我々人間の世を脅かしかねないということ。見つけ次第封印を施さねばならない。

彼らを知らずに、見逃してしまうことのないようこの書には知りうる限りの見聞を記す。』



包帯少女(……)

二つ編み「……」パラ..パラ..

包帯少女「…!」

包帯少女「これ、見たことある。こっちのも」

二つ編み「どうやら、間違いなさそうね」

二つ編み「妖禍子……これがわたしたちが消し去るべき…」

二つ編み「敵」

包帯少女「………」

二つ編み「………」

ペラ

老婆「こりゃ驚いた……まさか妖禍子に会ったっちゅうんかね?」

二つ編み「わたしは見てないけど、この子がね」

二つ編み「ねぇおばあちゃん、この端書きにある封印って、具体的に何をするの?この本肝心な方法が書いてないよ」

老婆「封印ねぇ……」

包帯少女(…!これ…)



『猫又』



包帯少女(小さな猫に尻尾が二本……猫又娘さんと同じだ)

老婆「具体的にこう封印しますよ…って話は聞いたことないけどねぇ」

老婆「ばあちゃんが知っとるんは、昔々…大勢の妖禍子達がうちらの神社に封じ込められたなんちゅう逸話くらいさね」

包帯少女「!」

二つ編み「それって、南町神社?」

老婆「そうそう」



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