【のんのんびより】れんげ「転校生が来たのん!」
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34:学園長  ◆86inwKqtElvs[saga]
2019/10/04(金) 01:24:43.79 ID:QcZxi7T/0


(小鞠 side)

(???)


小鞠「……ほた、る……」


 手足に力が入らないのに、勝手に動く

 タクシーから降りるのは自分で降りたんだけど、降りたくて降りたんじゃない

 意味が分からないけど、まるで操られてるみたい

 夢だったらいいのに

 こんな蛍、ヤダな


蛍「すみません、先輩……」

小鞠「どこいくの……?」


 喉が掠れて、声が出ない

 なんだかふわふわしていて、現実味がなくて

 普通なら――怖いもの、嫌いだから、こんなことがあったらパニックになるはずなのに


蛍「ちょっと遠いから、おんぶしますね……肩、大丈夫ですか?」

小鞠「……おもいし、いいよ……」

蛍「私のわがままですから」


 ひょいっと、簡単に蛍は私をおんぶした

 いつかもあったっけ、こんなこと


小鞠「……ほしみにいったとき、おなじことあったね」

蛍「覚えてくれてたんですか?」

小鞠「うん……あれがきっかけだったし」


 蛍も小学生なんだなってわかって、守ってあげなくちゃと思ったのは


蛍「今から行くの、そこなんです」

蛍「もう一度、最後に先輩と星が見たくて」


 でもまだ、陽は高い

 星なんて見えるわけがないのに


蛍「じゃあゆっくり、待ちましょう」

小鞠「……そうだね……」

小鞠「ほたる、どうして……」

小鞠「…………」

蛍「…………」




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