貴方「安価でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」
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47: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2019/10/06(日) 20:06:27.45 ID:obyipl8W0
まず屋上の中央で写真を撮って、それから柵のほうに移動してみる。
柵に手をかけてもらってみたり、正面から撮ったり、横顔を写したり。
恥らうような表情があの写真とはやっぱり違うけどどこか儚さを感じる。けど、俯き加減なことが多いのは少し困った。
貴方「……暁美さん、こっち」
横に回って声をかけると、暁美さんはこっちを振り向いて目線が――レンズに合う。
その瞬間を収めた。画面の中には、風が吹いて、靡く髪に手を添えて振り向いた姿が映っている。
それから小さく疑問符のついた声が聞こえた。
貴方「ゴメン、すぐ下向いちゃうからさ。撮るって言うとどうしても表情が硬くなるし」
ほむら「あっ、すみません。……実は、昔からなんです。昔から、写真ってあんまり得意な思い出ないんですよ」
ほむら「せっかく撮ってもらっても一人だけ目をつむってたり、笑ってって言われても全然うまく笑えなかったり……」
ほむら「それに、【貴方】君はああ言ってくれてるけど、本当に私なんて撮っても価値があるのかなって不安になっちゃったりして……」
カメラに写したのはそんな思いも浮かぶより前の一瞬。
その一瞬が終わると、暁美さんはいつもの自信がなさげな様子に戻る。
貴方「そりゃ写真に自信のあるモデル向きの人はいるだろうけど、そうじゃなくてさ」
貴方「今日は暁美さんが撮りたかったんだ。だから、これでいいんだと思う」
貴方「そんなこと何も気にしないで撮ったって、十分綺麗なんだから」
ほむら「え……!?」
最後の言葉は本心だった。――あれ、これじゃ軽薄なナンパ野郎の台詞みたいじゃんか。
でも、これで暁美さんが少しでも自信をつけてくれるならいっか。
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