8:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:25:36.80 ID:IhmbmFHuO
海未「そうでしたっけ?」
昔話に花が咲く。車が進むに連れてまるで昔に戻る様な感覚だった。
海未「陽が落ちて来ましたね」
9:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:26:59.44 ID:IhmbmFHuO
凛「ねえ。こんな所で話してないで早く下に降りようよ」
凛ちゃんに促され私達は海岸まで降りた。
海未「冬の海も風情がありますね」
10:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:28:20.80 ID:IhmbmFHuO
そんな私達とは打って変わって凛ちゃんは砂浜を走り回っている。
海未「喋り方は変わっても凛のああいう所は本当に変わりませんね」
希「うん。きっとずっとあんな感じなんじゃない?」
11:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:31:37.63 ID:IhmbmFHuO
海未「目の前に広がる海ですよ。確かに自分の名前がそうだからと言うのもあるかもしれませんが」
真っ直ぐ海を見つめて海未ちゃんは続ける。
海未「知っていますか?私達が生まれる前、この大きな水の塊に名前がつくずっと前から地球上にあって人類はそこから生まれたんです」
12:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:33:48.73 ID:IhmbmFHuO
それからしばらく沈黙が続いた。気がつくととっくに日は沈んでいて海はすっかり色を失っていた。
海未「覚えてますか?」
沈黙を破る様に海未ちゃんが口を開いた。
13:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:36:18.04 ID:IhmbmFHuO
海未「ふふっ、今も変わりません。例え同じ場所に居なくても心は繋がってますから。だから・・・」
希「そうやね」
凛「あっ!流星!」
14:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:37:24.70 ID:IhmbmFHuO
告白します。私が今日皆んなに声を掛けたのは何となくなんかじゃありませんでした。
私は今不安で挫けそうで泣いて逃げてしまいそうでした。
今まで何となく何でも器用にこなしてきました。持ち前の容量の良さでそれなりの会社に入社して初めて仕事を任されて。けど今壁にぶち当たっています。
15:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:38:09.39 ID:IhmbmFHuO
けど、このまま我慢し続けていると壊れてしまいそうだから。ただ、皆んなの顔を見たかった。それだけで私は明日からも頑張れると思ったから。
帰りの車、ミラーに目をやると凛ちゃんはぐっすりと眠っていた。
希「ふふっ。疲れちゃったかな。あれだったら海未ちゃんも寝てて良いよ」
16:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:40:59.73 ID:IhmbmFHuO
希「あ〜大丈夫だよ。慣れてるから」
海未「本当ですか?」
希「本当だよ」
17:名無しNIPPER
2019/10/02(水) 22:41:28.01 ID:IhmbmFHuO
完
18:名無しNIPPER[sage]
2019/10/03(木) 03:20:33.22 ID:zwMDLuCN0
こういうの好き
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