絵里「例え偽物だとしても」
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890: ◆iEoVz.17Z2[saga]
2019/10/14(月) 20:10:18.75 ID:raJY7OxV0
鞠莉「私もね、希に言われるまでは気付かなかったわ。自分のこの才能に」

鞠莉「私はこの才能を誇りに思った、けどね、私のやってることがいくらすごくてもそれって率直に言ってしまえば」



鞠莉「他人の個性を盗んでるだけに過ぎないのよ」



絵里「…!!」

鞠莉「気付いた?Electric Loot Identity、それぞれを直訳して電子、盗む、独自性————その三つの単語のうち、後ろの二つから形成される人物が私なのよ」

鞠莉「この才能が人を傷つけるっていうのを知ったのは運動会の時、クラスで一番速い子のフォームを見て覚えてそれを真似て学年一位の座についた」

鞠莉「そのクラスで一番速い子、泣いてたわ。それはもう大泣き」

鞠莉「他にも中学の美術はプロのを見て先に覚えてたからダントツで上手かった、私が上手すぎたせいでクラスで絵がとっても好きだった子の熱意を殺してしまった、差を見せつけすぎて現実を直視させてしまった」

鞠莉「料理番組を意図せずとも数百と目にしてきたから私は料理がものすごく上手かった、調理実習は私の料理が上手く出来過ぎて逆に上手く出来なかった子がバカにされてた」

鞠莉「私のこの才能は色々な人を傷つけすぎた、だからこの才能はプラスではなくてマイナスのニュアンスとして扱われるべきだと思って私はElectric Loot IdentityのLの部分をLootにした」

鞠莉「…これで分かったでしょう?ELIという名前の意味が」


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