絵里「例え偽物だとしても」
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464: ◆iEoVz.17Z2[sage saga]
2019/10/01(火) 18:15:40.77 ID:ViazdTd70
花丸「…確かに希ちゃんが他人に興味を示すのはすごく珍しいことずら、いつも何考えてるか分からないような人だったからどうして急にウチの部下にしたいなんて言ったのかマルにも分からないずら」

果南「それは絵里が心の広い持ち主で尚且つ強いからだよ、そうとしか私は考えられない」

善子「………」

曜「う、うーん…よく分からないけど希ちゃんが興味を示すならもっとちゃんとした理由があると思うよ」

ことり「ちゃんとした理由って?」

曜「それは私にも…」

せつ菜「私たちは業務用アンドロイドなんですよ、穂乃果さんはこんなこと言いませんけどね、業務用アンドロイドっていうのは所詮主に好かれたいだけの生き物なんですよ。主が与えてくれる導に沿っていって主に褒めてもらうことが業務用アンドロイドとしての生き甲斐なんです」

せつ菜「きっと私たちの気持ちは戦闘型にも標準型にも分からないでしょう、ましてや人間にも。でも、私たちに見せてくれなかった感情をまだ関りの薄い人に見せるっていうのは私たちに興味がないっていう死刑宣告みたいなものなんですよ…」

絵里「………」

絵里(せつ菜の言う通り、きっと私には業務用アンドロイドの気持ちは分からない。だって私には主がいないし、褒めてもらうっていう以外にも生き甲斐はちゃんとある)

絵里(しかし、せつ菜の気持ちは分からなくてもせつ菜の感じてる感情はきっと分かる。悲しいとか怒りとかそんな簡単で些細なモノだけど、きっとそれなら私にも分かる)

絵里(だから私は————)


絵里「そう…ごめんなさい」ギュッ


絵里(私も成長したのね、知らない内に小難しい話を乗り越えられる強さを手にしてた)

絵里(きっとこんな生易しい解決の仕方じゃいつか綻びしてしまうのだと私は思う、けど戦いをこの先で語るのはきっと違うでしょう)

絵里(ただ、今は“熱さ”に対する表現として、せつ菜を力いっぱい抱きしめた)


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