絵里「例え偽物だとしても」
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137: ◆iEoVz.17Z2[sage saga]
2019/09/24(火) 22:48:38.78 ID:Sjljkzyd0


「悪く思わんといてねっ!」


絵里「そんなっ!」

絵里(上を見て私が思わず叫んだ、善子は今どうしようとしてるのかしら。それを確認することすら出来ないくらいに刹那の出来事で、私たちはどこを向いてようとどんなスピードだろうとアンドロイドだけが見える銃口から放たれる射線さえ確認すれば回避行動に移れるけど今回はその射線が確認出来なかった)


絵里「そんなのあり…?」


絵里(そして上を見て今更ながら相手の銃口の向きを見て射線を確認出来ない理由を知った)

絵里(相手の持っていた銃はショットガン二丁で、それをそれぞれ片手で持ち腕をクロスさせた状態で私の頭上に来た、それはつまり銃口は空を向いてるのだから私が射線を確認出来るわけがない)

絵里「…っ」

絵里(上を見た瞬間横向きに高速回転をしながら落ちてきたもので面食らって怯んでしまった。こんな動きが出来るやつがこの世にはいるんだ、世界の広さと私の知ってる世界の狭さを知った気がした)

絵里(二つのトリガーを引くことで数えきれない散弾が私に向かって飛んでくる、一つの跳躍じゃ完全に回避しきるのも無理がある)

絵里(なんで世界は私を嫌うのだろう、なんで世界は私を殺したがるんだろう。なんで神様は私を生んだんだろう)

絵里(死を悟った瞬間、目が光を通さなくなった。戦いってこんなあっけなく終わってしまうものなのね、理解した私は今までの人生がバカらしく思えた)

絵里(千歌との出会いも、亜里沙との出会いも、果南との出会いも、全て全て無駄だったって思うと私の全てが石になってしまうような気がした)



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