2: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2019/09/13(金) 22:22:00.83 ID:dClKCXRA0
「じゃあ残念だったね。私と一緒に見られなくて」
「本当に。残念で仕方ない。言おうと思ってたセリフもあったのに」
「どうせあれでしょ? 夏目漱石の」
「よくわかったな」
「プロデューサーが言いそうなことはだいたいわかるよ」
「以心伝心ってやつ?」
「さあ、どうかな。私にわかっても、プロデューサーが私の考えてることがわかんなかったら以心伝心とは言えないんじゃないかな」
「それもそうか」
「うん」
再び、進行方向へと足を踏み出す。
二歩で彼のいる位置を追い越して、通り過ぎざまに「置いてっちゃうよ」と声をかけた。
私の声を受けて、彼も体をくるりと百八十度回す。
再び離れた二歩分の距離を彼は一気に詰めた。
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