篠原夏希「とめて……涙」DIO「涙よ止まれぇええいっ! ザ・ワールド!!」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/09/11(水) 21:57:55.19 ID:MjJgHx9zO
「そして時は再び動きだす」
パ チ ィ イ イ ィ ン !
承太郎が指を鳴らすと夏希の涙が頬を伝った。
「悪いな、夏希」
「承太郎さん……」
「俺はお前の涙を止められなかった」
DIOとの死闘を繰り広げボロボロになった承太郎の背中に夏希は息を飲み、恐らく彼は知らぬ間に世界を救ったのだろうと察して押し黙った。
「だが、時には泣いた方がいい場合もある」
「例えば、どんな時ですか……?」
「良い女が綺麗な涙を流している今、とかな」
ズ キ ュ ウ ウ ゥ ン !
その言葉に、夏希は再び涙を流す。
しかしその表情には先程までの悲壮感はなく、嬉し涙のキラキラと光るその白金の輝きは、まるで星のようにも見え、女泣かせの承太郎は。
「ふっ……まったく、やれやれだぜ。我ながら、スタープラチナとはよく言ったもんだ」
「えっ? 承太郎さん、今なんて……?」
「なんでもないぜ。ただの独り言だ」
話をはぐらかす承太郎に夏希が見惚れていると、ふと潰れた座布団から異臭が漂ってきた。
「承太郎さん、座布団が臭いんですが……」
「なんだと? どれどれ……フハッ!」
グ ッ パ オ ン !
嗅いでみるとそれは紛れもなく芳しいDIO様の便の香りであり、花札に負けたあの時あの瞬間、激昂した奴が糞を漏らしていたのだと気づいた承太郎は高らかに哄笑し、愉悦を漏らした。
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
承太郎は嗤う。星屑に届くように。
まるであの薄汚い悪党のように邪悪に。
それが汚い花火となったDIOへの弔いであった。
【ジョジョの奇妙なサマー・ウオラァズ】
FIN
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