反物質男「またお前に会えて嬉しいよ」対消滅女「……なにカッコつけてるのさ」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/09/07(土) 01:30:38.78 ID:qoKz8IIqO
「それがどうした?」
「ひ、開き直るんだ……というか」
「なんだ?」
「さ、先っぽが濡れてるんだけど……」
「そんなことは瑣末な問題だ」
「全然瑣末な問題じゃない! 漏らしたの!?」

やれやれ、口で言わないと伝わらないか。

「ああ、そうだ。俺は尿を漏らした。そしてついでに、尻からは反物質が漏れ出ている」
「きゃあっ!? 汚い!」
「おいこら、貴重な反物質を汚いとは何事だ」
「道理で臭いと思ったんだよ! 最低!」
「フハッ!」
「嗤って誤魔化すな!?」
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

盛大に愉悦をぶちまけ、高らかに哄笑しつつ、自分の名誉の為にこれだけは言わせて貰う。

「お前と再会出来たのが嬉しくてつい、な」
「脱糞の言い訳に僕を利用しないで!」
「量子だけに利用するなってか?」
「上手いこと言うな! 対消滅しろ反物質男!」

量子を利用して恋仲になろうと目論んだ企みは、残念ながら上手くいかなかったようだ。
それでも反物質の俺は心からしみじみと思う。

愛する僕っ娘が対消滅しなくて良かった、と。


【反物質男と対消滅女】


FIN


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