【安価】安価ファンタジー冒険者で地の文多めのマジメなやつ
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58: ◆a0UdM47R7d2e[saga]
2019/09/05(木) 21:57:23.02 ID:cOc3Nt7/0
老爺……オスヴァルトと名乗った宿の主は手元には数枚の便せんを確かめるように読み返し、何度かミアと見比べていた。

それらは紹介状である。
院長はあの後、苦虫を噛み潰したような顔で紹介状をしたためてくれた。
どことも知れない、質の悪い宿に入られるよりはマシ。
そう言って半ば叩き付けるように渡されたのだ。


「うん、では幾つか。
 荒事の経験は無し。
 町の外にも殆ど出た事がなく、修道院でずっと暮らしてきた。
 間違いはないかな?」

「は、はい。
 それで間違いありません」

「ふぅむ……そうかそうか」


オスヴァルトは頷き、椅子の背にゆっくりともたれた。
古ぼけた印象の背もたれが大袈裟に音を立てる。
行儀よく体の正面で重ねられたミアの手に、不安から力がこもる。



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