【安価】安価ファンタジー冒険者で地の文多めのマジメなやつ
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30
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◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:50:37.44 ID:JsU2vhmx0
「全く……まぁ、今はそちらは置いておきましょう。
ミア、少し町まで行ってもらえますか」
「あ、はい、何をすれば……?」
以下略
AAS
31
:
◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:51:32.48 ID:JsU2vhmx0
閉まった扉から視線を外し、院長が子供たちに向き合う。
幼い顔はどれもが不満そうだった。
それを見ればミアがどれだけ子供たちに好かれているかはだれの目にも明らかだ。
以下略
AAS
32
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◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:52:17.06 ID:JsU2vhmx0
「後は、あの弱気が治ればなお良いのですが」
だからこそ院長は小さく溜め息を吐く。
他が完璧なだけに、そこだけが気がかりだと。
以下略
AAS
33
:
◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:53:21.72 ID:JsU2vhmx0
孤児たちはその境遇にも歪まず、小生意気ながらも健やかに育っている。
ミアが愛し、院長も良しと見守る日常の象徴のような光景だった。
慣れ親しんだ営み。
以下略
AAS
34
:
◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:54:06.06 ID:JsU2vhmx0
余りに耳障りな轟音に眉をしかめ、院長は扉に振り向いた。
大きく開け放たれたその先には息を荒げるミアの姿。
無作法を叱りつけようという院長の考えは一瞬で消える。
大人しく規律に従順なミアがこうもなるなど明らかにおかしい。
以下略
AAS
35
:
◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:55:03.29 ID:JsU2vhmx0
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36
:
◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:55:35.33 ID:JsU2vhmx0
「…………ミア。離れなさい」
「っ!
院長!」
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37
:
◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:56:19.99 ID:JsU2vhmx0
それを横目に、院長は男の顔に耳を寄せた。
彼はもう助からない。
ならばせめて最期の言葉を聞くべきだ。
そしてそれは若く感受性に富むミアではなく、老いた自分の役割だと老婆は知っている。
以下略
AAS
38
:
◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:57:05.70 ID:JsU2vhmx0
だがそれもほんの一瞬の事。
すぐに顔を上げ、静かに、けれど明瞭に告げる。
「えぇ、必ず届けましょう」
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AAS
39
:
◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:57:50.42 ID:JsU2vhmx0
何日かの後に男の葬送は恙なく終えられる。
最も心の負荷が大きかったであろうミアに与えられた休養が明けたのはさらに数日後。
それまでの期間をミアは、一度の例外を除いて自室を出ることなく過ごした。
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AAS
40
:
◆a0UdM47R7d2e
[saga]
2019/09/05(木) 01:58:28.29 ID:JsU2vhmx0
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