96: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/12(土) 09:50:03.79 ID:L3t7G6Qz0
「だぁから嫌な予感はしてたんだよ。クソ」
吐き捨てるように、本日二度目の言葉。
「てめぇのことも気にせずに、『仲間を助けて』だなんて言うやつは、どいつもこいつもそんなことを言いやがる」
「?」
なんのことだ?
「どちらにせよ、繰り返しになるが、俺は今日を生きようとしねぇやつを隊には組み込まない。わかるか」
「……理解した、とは、言い難いわね」
「生きて帰ってこいっつーな話だ」
後藤田提督は胸ポケットから煙草の箱を取り出した。くしゃくしゃに潰れた、その最後に残った一本を、大事そうに口に咥えて火をつける。
大きく吸い、紫煙とともに深々とした溜息。
「こんなやくざな商売だ。勿論大義はある。もしかしたら、深海棲艦相手にドンパチやるよりも世間様からは称賛されるかもしれねぇな。だが、その大義やら称賛に呑まれて死んだやつらを俺は何人も見てきた。
死ぬくらいなら助けるな。生きてこそだ。過去の償いだとか、理想とする未来像だとか、そのために死ににいくやつを、俺は海には出さん」
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