94: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/10/12(土) 09:46:54.69 ID:L3t7G6Qz0
が、だからこそ、交渉の余地がそこにはある。だめなのは当然だ。ならば「どうすれば」私はいいのか。
相手の口から答えを言わせるのは基本である。
しかし、帰ってきた答えは、予想していたいずれとも異なっていた。
「俺は今日を生きようとしねぇやつを隊には組み込まないようにしている」
「今日?」
「山城、てめぇ、死ぬつもりじゃあるめぇな」
「……」
少考してのち、提督の疑問はもっともだと思った。同時に彼の内に秘めた優しさが垣間見られる。それは矜持でもある。彼らの任務は人を助けることで、そこを自殺の場に使われたとなれば、憤慨もするだろう。
あるいは私が初めてではないのかもしれない。それは何ともあり得る話だった。事実として大鷹と不知火が救助後に籍を置いているのだし、全てを失い自棄になって、せめて最期は何かに一矢報いてやろうと、海へ駆け出した艦娘もいたのかも。
「ははっ」
私は笑った。意識的に、自らの意志で、力を籠めて、笑ってやった。
そんな馬鹿なことを言わないでくださいよと。
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