ろくでなし男「へぇ……お前、タネも食うんだな」ノーブラノーパン女「……へっ?」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/09(金) 22:16:52.47 ID:uXIkt+raO
「…………………」
「…………………」

しばらく、2人は無言で見つめ合った。
言葉など何の意味もなさないと知ったから。
まるでテレパシーを交信するかのように視線に思念を込めて、ひたすら相手に注いだ。

煩いセミの鳴き声も耳に入らないほど真剣に。

うだるような暑さの中で静かな時を過ごした。
噴き出す汗が顎を伝い、首筋に流れる。暑い。
それでも決して不快ではなく、むしろ心地良いひとときであると言えたが、このままこうしてにらめっこしているわけにもいかず、男は額の汗を拭うと、意を決して口を開いた。

「ちょっとだけ俺の話を聞いてくれないか?」
「うん……聞くよ」
「俺は、あまり口が上手くないからさ……」
「……うん」
「だから、上手く言えないけど……」
「……うん」

前置きが重なる度に、胸の鼓動が高鳴る。
様々なバリエーションに富む恋愛の過程において、唯一、皆一様なのはこの瞬間だけだろう。
気持ちが通じ合い、わかり合うこの瞬間こそ。
誰しもが待ち望み、手を伸ばすこの時だけは。

ろくでなし男も漢を見せて、気持ちを伝えた。

「俺は、お前のうんこから育って実ったスイカだったら、残さずに食い切る自信がある」
「ちょっと待って」

ろくでなし男のろくでもない一世一代の愛の告白は、スイカのタネ食い女には、届かない。


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