ろくでなし男「へぇ……お前、タネも食うんだな」ノーブラノーパン女「……へっ?」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/09(金) 22:13:35.52 ID:uXIkt+raO
「なんだよ? 早くトイレに行ってこいよ」
「お、おかまいなく……」
「ブランコに座ったままウンコ漏らしたらブラウンコになっちまうぞ。はははっ!」
「あ、あははは……」

自分で言って自分で笑うなし。
しかも最低最悪な下品な駄洒落である。
それでも彼につられて健気に微笑むノーブラノーパン女は男なら誰しも抱きしめたくなる儚さを漂わせており、それはろくでなし男も例外ではなく、思わず手を伸ばしかけたものの直前で躊躇して、誤魔化すように後頭部を掻いて。

「そ、それにしても、あんだけスイカのタネを食ったなら、すぐに芽が出てきそうだな!」
「えっ?」
「えっ?」

彼の発言を受けて、目を丸くする彼女。
同じく、目を丸くして首を傾げる彼。
噛み合っているようで、どうも噛み合わない。
沈黙を嫌うようにセミの鳴き声が響き渡った。

「えっと……目がどうかした?」
「芽が生えてきそうだなって」
「目が生えてくる?」
「だから芽だってば!」
「だから目がどうしたの?」

やはり、噛み合わない。じれったい。
モヤモヤする。むしゃくしゃする。
どうしたらいい。どうすればいい。
こんなに近くに居るのに。傍に居るのに。
一瞬たりとも逸らさずに、目を合わせ、見つめあって、互いの姿が瞳の中に映っているのに。

それなのに、どうして、分かり合えないのか。


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