18: ◆do4ng07cO.[saga]
2019/08/09(金) 01:20:59.44 ID:akEPncPz0
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...聞いて、父さん
今日もね、あたしは魔女を倒したんだよ。自殺しそうになってた人を一人救ったんだ
父さんがなくしたかった世の中の不幸や悲しみの芽を、あたしたち魔法少女は着実に摘んでいるんだ
これって、悪いことじゃないよね?
...あたしね、父さんの話いまでも好きだよ。だから、みんなが父さんに耳を傾けてくれたとき凄く嬉しかった
なによりさ、世の中の不幸に悲しみ続けた父さんの幸せそうな顔が見られたから。あたしは...
「全部お前が生み出した幻想じゃないか」
「私の下を訪れた者たちはみな信仰のためなどではなく、ただ魔女の力に惑わされ惹きつけられただけの哀れな人々だ」
「そうして惑わした人々をお前は手にかけるつもりだったのだろう?」
違う。
「あれは悪魔と交わした契約の生贄だったのだろう?教会の娘があろうことか悪魔に魂を売るなどと...」
あたしはそんなものなんかじゃない
「お前は最初から、私の話など聞く耳も持たれなくて当然の、誰の救いにもならない世迷言だと...そう思ってたんだろう?」
信じてよ父さん。
「ああ、全くその通りだ。私に世の中を救う力がないから、悪魔になど付け入る隙を与えてしまったんだ。お前が悪いんじゃない。全て私の責任なんだ...」
あたしは、魔女なんかじゃないんだ!
「なにが違うと言うんだ?」
「お前の力さえあれば、世の中の不幸や苦しみを着実に摘める?そんな当てつけがましい言い訳を聞かせるくらいなら、いっそ無力な父親だと罵ってしまえばいい!」
「今のお前がやっていることはなんだ?父親などいなくとも世の中は救えるのだと、信仰を踏みにじり、人を惑わし嘲り笑う悪魔の所業ではないか」
「それすらの自覚もなく嬉々として語るお前の姿を...魔女と呼ばずに何と呼ぶんだ」
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