336:名無しNIPPER[sage]
2019/08/31(土) 13:50:30.38 ID:cQqGR5EEO
「……お、ならこれはどうだ?」
俺は近くの森から固めの木の葉を広い、先から軽めに巻いていく。
「それは何だい?男さん」
「巻き笛って言ってな──」
筒状になった片方を潰し、口に咥える。息を吐くと、低くて大きな音が鳴る。
「おお、凄いね!葉でそんな事が出来るんだ!」
「…そんなものをどうするんだ?」
「セイレーンの歌と演奏に同調しよう作戦」
「え?」
「なに…?」
「一緒に歌って踊って演奏して、セイレーンの気を引いてやろうぜ!」
「それ良いね!」
「何をまた………アレス!?」
「だろ〜?」
「レオーネも良いと思わない?」
「思わない。やらないからな」
「巻き笛くらい吹いてくれよ〜」
そう言うとレオーネは黙って自分の顔を指す。
「仮面の下は見せられない的な?」
「いや、レオーネの──むぐっ!?」
アレスの口をレオーネは無理矢理閉じる。
「見せられないんじゃない、見せたくないだけだ」
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