309:名無しNIPPER[sage]
2019/08/29(木) 22:47:16.67 ID:dnoqRDya0
「吹荒ぶ豪雨、猛り狂う嵐、大地を砕く雷轟……ウロボロスの名において……纏雷せよ」
目を見開いたアレスの身体から激しい雷が解き放たれる。大地が揺れ、暴風が木々を揺らし、雷が轟き、雨を降らせ、メルヴィス湖全体に広がる雷雨を発生させる。
「これが、ヴァーダがヴァーダたる所以…天衣だよ」
「紛い物の分際で…何処までも我を虚仮にするか」
「これが天衣…特等級のヴァーダが使えるという…!」
「……行くよ。誰かさん」
アレスが前に剣を構えると、落雷が、暴風が、降り注ぐ雨が、アレスの剣へと収束する。
「なんと凄まじい…!くっ!剣を突かねば吸い込まれてしまう…!」
「……ククク…フハハハハ!!」
「……何が可笑しいのかな?」
「ククク…全く……くだらぬ。言った筈だ、紛い物だと。トールの一部に過ぎぬ魔獣の加護なんぞ、我に効くと思うたか」
「……貴方は一体、何者なんだ…?」
「ふん……時間切れだ。これ以上は主が持たぬ、今日の所は見逃してやろう」
「…………」
男は片膝を立て座り込み、顔を伏せてしまう。それを見たアレスは構えを解き、収束させた力を霧散させた。
「何をしているアレス!奴を仕留めないのか!?」
「あの強大な霊力が……消えた。今、そこに居るのは男さんだ」
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