236:名無しNIPPER[sage]
2019/08/21(水) 08:53:18.46 ID:pLCyfQrH0
「そのノワールってのはどこに?」
「ノワールに会いてぇのか?なら貧民街のBARに行きな」
ノース帝国にある貧民街か……治安的な意味で不安になるな。
「見た目はどんな感じ?」
「言う必要はねぇな。行けばわかるぜ」
「なに、そうなのか…」
余程目立つ格好なのか人物なのか?
「わかった、ありがとう。貧民街に行ってみるよ」
「おう!ただちょっと変わってる奴だから驚くかもな!」
ガハハと笑う男達から離れ、俺は貧民街にあるというBARを探しに飛び出した。
〜貧民街
貧民街に入るのは容易だった。一般街と貧民街を分け隔てる鉄柵がたり、門もあるが鍵は掛かっていないので出入り自体は自由。俺は情勢に詳しい訳ではないけど、ここ貧民街の雰囲気は一般街と比べたら大分逸脱している。
野放しで良いのかな、国は何もしないのかな。いち冒険者が考えた所で仕方はないだろうが、考える事は別に良いよな。
一般街の家は鉄?みたいな造りの家が多く、貧民街はレンガや木材で出来た家が多い。建物と建物の屋根に板やら天幕が張っており、街灯も少なく、夜にここに来たことを後悔するくらいに暗い。恐らく朝昼でも薄暗いだろう。
BARを探す道中ガラの悪そうな男達に睨まれたり、座り込む服がボロボロの子供が物欲しそうな目で見てきたり、娼婦らしき女と冒険者が金のやり取りをしたり、治安は最高だよホント。
貧民街は西区に当たる位置で、そんなに広くない筈なんだが……入り組んでいるからか全然見当たらないな。
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