164:名無しNIPPER[sage]
2019/08/17(土) 23:52:30.46 ID:QAupTT0a0
俺達を含め、お爺さんからすればクレアの身の安全が第一だ。飛び降りたのは俺の勝手な判断だしな。仮に止まっていたとしても、あのゲールが相手だ、クレア達が居たらただでは済まなかっただろう。
「なんと寛容な…改めて心から感謝致します」
「全く…馬車から落ちたり勝手に助けに行ったり……護衛としてどうなのかしらね」
「あぅ……」
ぐうの音も出ない。確かに頼りないうえに勝手過ぎた、怒られても仕方ない。こっちの苦労も知らないで、と思うのはお門違いだ。
「安心して下さい。お嬢様はああ見えてちゃんと心配なさっていたんですよ。昨日も──」
「ちょっと!余計な事は言わなくて良いのよ!」
お爺さんは笑って、ベットの脇に移動すると俺の荷物を持ってきてくれた。
「どうぞ、男さん」
「あ、ありがとうございます」
「報酬の方も、ギルドに話せば受け取れます。この度は誠にありがとうございました」
お爺さんはまた、深々とお辞儀をする。良かった、ちゃんと報酬も貰えるのか。
「感謝しなさい。ほんとはあげなくても良いんだから」
「はい、ありがとうございます」
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