124:名無しNIPPER[sage]
2019/08/14(水) 17:06:13.00 ID:kgfHVtwqO
こいつの処遇は後だ、一先ずはジャスミンを確認してこよう。俺は髭面に近付いて、服を脱がし始める。
「おいおい何してんだ…まさかお前──」
「勘違いすんな!ちょっと拘束するだけだ」
脱がせた服を細長く折り畳み、手足を固く縛る。その際、他に何か武器は無いか漁るが特には見つからなかった。今のこいつなら解く力もないだろう。俺は髭面を置いて、ジャスミンの元へと向かう。
〜
あれから少し経ったが、まだジャスミンの意識は戻らない。馬車から落ちた時に怪我をしていないか確認したが、素人目には擦り傷と打撲くらいしか分からなかった。
外傷はそれだけで、死んではいないはず。ノース帝国で医者に診せてやりたいが、まだまだ距離はある。俺はジャスミンの傍で座り込み、この後の事を考えながら時折髭面を見ていた。あれ、あいつ寝てね?まぁいいけど。
「……ん…」
「おっ……ジャスミン?」
良かった、生きてる。
「……?」
「起きた?」
「え……えっ!?」
目を開けたので声を掛けたらめちゃくちゃ驚かれた。ジャスミンは半身を起こして前髪を整えて俺に上半身だけ向ける。
「あれ…あの……私、馬車から落ちて……」
「そう、気絶してたよ」
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